約 431,296 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1477.html
885:【SS】母の日とプレゼント 1/2:2012/05/12(土) 23 39 04.46 ID mJBekPrc0 桐乃「明日は母の日だね。 京介はなんか用意したの?」 京介「それなんだが……カーネーションってのもつまらねえし、なんかちゃんとしたものを用意したいんだよな」 桐乃「ふうん」 京介「桐乃は何か用意したのか?」 桐乃「あたし? あたしは今からアクセサリを買いにいくつもり。 買いに行くチャンスがなくて直前になっちゃった」 京介「そうなのか」 桐乃「……今日これから予定ないなら、あたしと一緒にプレゼントを選ぶ?」 京介「これなんてどうだ?」 桐乃「はぁ? やっぱりあんたセンスまったくないね」 京介「ぐぬぬ…… それならこれはどうだ?」 桐乃「あたしには似合うと思うけど……お母さんにはもうちょっと落ち着いたのの方が良いと思うよ」 京介「そうか…… っていうか、さっきからおまえダメだしばっかだな。 桐乃もちゃんと選んだらどうなんだ?」 桐乃「だってあたしが選んだらそれで終わっちゃうし。 あんたのことだから、 『センスいいな。 それでいいんじゃないか?』 とか言うでしょ?」 京介「ぐぐっ」 桐乃「母の日のプレゼントなんだから、ちゃんとあんたも選ばなきゃダメでしょ? ほらほら、どんどん選んでいきなよ。 あんたがちゃんとしたやつ選ぶまで、ちゃんとあたしが付き合ってあげるからさ。 それに折角だからあんたのセンスも鍛えてあげる」 京介「というわけで」 桐乃「二人からの母の日のプレゼント!」 佳乃「わあ、ありがとう! 嬉しいわ~♪」 桐乃「ほらほら、空けてみて」 佳乃「どれどれ……」ガサガサ 佳乃「あら、キレイねー。 これ桐乃が選んだんでしょ?」 京介「ちげーよ! 俺が選んだやつだよ!」 桐乃「ほとんど総当りで選んだやつの中から、あたしが最終的に選び出したヤツだけどね。 京介に任せるから半日かかっちゃった」 佳乃「あら、やっぱり桐乃が選んだやつじゃない。 ありがとうね、桐乃」 京介「俺だって頑張ったのに……」 佳乃「はいはい、京介もありがとねー」 886:【SS】母の日とプレゼント 2/2:2012/05/12(土) 23 39 37.93 ID mJBekPrc0 京介「まったく、お袋のヤツ……」ブツブツ 桐乃「しょげないしょげない。 お母さんだってすっごい喜んでたじゃん」 京介「そうか?」 桐乃「そうだって。 多分明日、すごい上機嫌でつけてると思うよ」 京介「そういうもんかね」 桐乃「今日は疲れちゃったね。 あんたにセンスが無いことは知ってたけど、こんなに時間がかかるとは思ってなかった」 京介「へいへい、すみませんでしたね。 ……なあ桐乃」 桐乃「なに?」 京介「ほらよ」ポイ 桐乃「これ……あのお店の?」 京介「今日一日付き合ってもらったお礼だ。 空けてみろよ」 桐乃「う、うん」ガサガサ 桐乃「これって……」キラリ 桐乃「ふ、ふーん。 京介にしてはセンスあるじゃん」 京介「桐乃が『あたしには似合う』って言ってたやつを買っただけだけどな。 なんか気にしてたみたいだからよ」 桐乃「だと思った。 あたしが選んだようなもんじゃん。 さすがあたし、センスあるね」 京介「この……」 桐乃「~♪~♪~♪」カチャカチャ 桐乃「どう? 似合う?」 京介「……ああ。 すげー似合うんじゃないか?」 桐乃「♪ 当たり前でしょ、あたしが選んだんだから」ニコニコ 京介「はいはい、言ってろ言ってろ」 桐乃「でもさ、今回は良かったけど、あんたもうちょっとセンス磨いた方がいいよ。 だからさ、また今度あたしが徹底的に鍛えてあげるね!」 ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/511.html
153 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/02(土) 15 52 48.31 ID zu45P1FAP [2/3] ttp //skm.vip2ch.com/-/hirame/hira017675.jpg 154 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/02(土) 15 58 13.74 ID zu45P1FAP [3/3] 京介「できるかっ!」(プレイしながら) 155 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/02(土) 16 11 38.45 ID z/70COhMP [3/5] 京介の大学の先輩に雫さんが紛れ込んでいたようです 京介「じゃあ俺は彼氏じゃなくて兄貴であったほうがいいのか?」 雫「まずそういう考え方がダメ」 京介「ならどうしろっていうんだ?」 雫「いい? 桐乃ちゃんにとって兄貴と彼氏は別々じゃないの」 京介「どういうことだよ?」 雫「桐乃ちゃんの彼氏は兄貴であなたの彼女は妹」 京介「は?」 雫「はい、自分に置き換えて言ってみて」 京介「なんでだよ?」 雫「いいから」 京介「あー……俺の彼女は妹で、桐乃の彼氏は兄貴?」 雫「そう。だから、あなたはずっと桐乃ちゃんの兄貴でいいの」 京介「…………」 雫「桐乃ちゃんもあなたの妹でいるんだから……胸をはって俺の彼女は妹ですって言うといいよ」 京介「そ、そういうもんか?」 雫「そういうものよ。友達に自慢すれば? 俺の童貞は妹に奪われたんだぜって」 京介「(……俺、何でこんな人に相談しちまったんだろう……)」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/855.html
895 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/24(金) 18 56 18.96 ID YMrGVLI60 [5/9] SS『嫉妬×嫉妬』 ※タイトルどおりなのでご注意を。 ※但し、きりりんに男が近づいたりはしないのでその点は安心して下さい。 「ふひっひひひっ」 今日は久しぶりに親父達の居ない日曜日。 おかげで隣の部屋からは妹のエロボイスが流れてくるわけだ。 「はぁはぁ、そ、穹ちゅわ~~ん」 ところで、エロボイスと言っても、 俺が妹の声に性的なものを感じているわけでは、決して、無い。 単に、エロゲーをやってる時のボイスでエロボイスだ。 「いいよぉ、かっ、かわいぃよぉ~~~」 何?普通そんな略し方しねーって? いいじゃねーか、略し方くらい。 つーか、いいかげんうるせーよ。 「エロいよぉ~~~、そっ、そんなとこまでっ!?」 そうだ、あくまで略してるだけだ。 俺は何も感じちゃいない。ただうるせーだけだ。 「だっ、だめだよぉっ!あ、あたしたち兄妹だよぉっ!」 そうだ、略してるだけなんだ。略してるだけなんだ。略してるだけなんだ。 略してるだけなんだ。略してるだけなんだ。略してるだけなんだ。 「す、好きだよぉ~~~、穹ちゃんだいしゅき~~~♪」 なっ!? 「うっ、うるせーよっ!!!」 「きゃっ!………な、何よ」 「前にも言ったが、おまえのエロボイスがうるせーんだよ!」 あ、あれ?俺、何怒ってんだ? 「また盗聴してんの!?変態っ!シスコンっ!」 「おっ、おまえのほうがよっぽどのシスコンじゃねーか! 何が『穹ちゃんだいしゅき~~~』だ。完全に変態じゃねーかっ!」 「へ、変態………?ふ、ふざけんな!妹に『あったかいな、おまえの身体』 とか言ってるあんたのがよっぽど変態じゃんっ!」 「く、くそっ!」 そう言われるとぐうの音もでないんだが……… だけど、冷静になって考えてみると、どうもおかしい。 つーか、俺、なんでこんなに怒ってたんだ? やっぱり、俺たちは仲の良い兄妹にもなれねーって事なんだろうか。 いや、それでも、俺は桐乃を悲しませる真似はしたくねえ。 「その、桐乃………」 「………何よ」 声色から分かる。当然といえば当然だが、桐乃は相当に不機嫌だ。 「急に怒鳴ったりしてすまんかった………」 「そう」 「なんでかわからねーが、急に変な気持ちになっちまったんだ」 「あっそ」 さすがに、これだけじゃ機嫌を直してもらえそうもないな。 しかたねー。 「桐乃。今からそっちに行ってもいいか?」 「………勝手にすれば?」 とりあえず、部屋に入れてくれる位には機嫌を回復してくれていたようだ。 桐乃の部屋に入る。 この部屋に入るのは………そうだ。 それこそ俺が桐乃に『あったかいな、おまえの身体』とか言った時以来じゃねーか! ………思い出したくもねー過去を思い出しちまったぜ……… 「あんた、何ジロジロ見てんのよ」 「あ、ああ、すまん」 「で、何?」 相変わらずの高圧的な態度。 でも、それが何となく心地よい。 いや、決してマゾとかそういった事ではなくてだな。 「今回の件は、俺が一方的に悪かった。反省してる」 「そ………分かってんならいいんだけどさ」 「それで、おまえ、俺にして欲しい事とかないか?」 「えっ!?あ、あんた、今なんて?」 「ん?だから、おまえ、俺にして欲しい事とかないか?」 俺は今まで、こいつに何もしてやらなかったからな。 これも良い機会だと思う。 それに、こいつともっと仲良くなれたら嬉しいしな。 桐乃は一瞬ぽかんとした顔をしていたが、それも束の間。 一転して、真剣な表情で考え込んでしまった。 つーか、考え込むほど、俺に期待してた事って何もねーのかよ……… 「それじゃ、お願い」 気が付けば、桐乃は、俺の事を正面から見据え、 何か怒ってるような表情で、こう言ってきた。 「駅前のジュンヌの1階にさ、若い女の子向けのアクセサリーショップがあるからさ あんた、一人で行って、何か買ってきてよ」 「な、なん………だと?」 「だって、お詫びのつもりなんでしょ?それくらいしてくれて当然じゃん?」 ま、まあ、確かにお詫びのつもりだったけどよ? そういう即物的なものを頼まれるとは思ってなかったんだよな。 偽彼氏の時じゃねーが、その………デート、みてーな……………………… いや、兄妹だから一緒に買い物を、だな? 「やっぱ、ダメ………かな?」 「いや、そんなことはねーぞ?」 「そっか。それじゃ、お願いね」 まあ、仕方ねー。今回ばかりは俺に全ての非が有るしな。 それにしても……… 「そのアクセサリーショップって、まさか、あのヤローの店じゃねーだろうな?」 「あの野郎?………………………って御鏡さんのこと?違うって」 「そっか………ならいい」 あれ?また、俺、何言ってんだ? マジでワケが分からねー……… 「ていうか、ジュンヌのアクセサリーショップって一つじゃないしー」 「ま、マジかよ!?」 「知らなかったの?あんた」 知らねーよ。 俺がそんな、若い女の子の集まる場所に行くわけがねーだろ? しかし、困ったな………。 「さすがに、俺のセンス良い物を選ぶのは難しいだろ。 それこそ、御鏡と一緒に行くくれーなら問題ないだろ?」 「は?あんたいつの間に御鏡さんと仲良くなってるわけ!?」 なんでそこでキレる? つか、俺と御鏡が仲良くなるくらい、何も問題ないだろ? 「さっきも言ったでしょ?あんた一人で買ってきてよ」 「どうしてもか?」 「どうしても」 なんつーわがままだよ。 まあ、お願いを聞いてやるって言ったのは俺だし、 これ以上言い合っててもしょうがねーよな。 「ま、あやせみたいにセンスの良いものを選べなくても、 あんたがくれるなら、それなりに嬉しいし………」 「そりゃー、現役モデルにセンスで勝てるわけねーよ。 それにしたって、おまえ、あやせの事本当に信頼してんのな」 「当たり前でしょ?あたし、あやせの事好きだし」 イラッ 「あやせもあたしの事好きだしー、相思相愛みたいなトコあるよねー」 「はぁ?あんなヤンデレ女と相思相愛?おめでてーな!」 「なっ、何あんた、いきなりキレてんのよ」 何言ってやがる。 せっかく俺が仲良くなろうと話を持ちかけたのに、 おまえが俺をキレさせるようなこと言うからだろ! 「もういい。あんたには頼まない」 「ああ、そうかよっ!」 「じゃあ、さっさと出てってよっ!!!」 俺は、追い立てられるように、桐乃の部屋を後にした。 一体何だってんだよ……… だって、あいつがいけないんだろ? わざわざ俺の感情を逆撫でるような事をいうんだから……… いや、それとも俺が気が付いてないだけで、俺に悪い点があるのか? だけど、わからねー いったいどうしたらいいんだよぉ……………………… いや、桐乃の事を良く知っていて、相談にうってつけの人物は確かに居る。 だけど………だけどよ……… でも、それでも……… 数日後、俺は再び伏魔殿の中へと入り込んだ……… 「それで、お兄さんがわたしに相談って、一体何のつもりですか?」 俺の目の前にいるのは、かつてのラブリーマイエンジェル。 だけど、今回の相談も、実はおまえが原因の一端だったりするんだよなぁ……… 「いや、その………な………」 「桐乃と仲直りしたい。そうですね」 「な、なんで………?」 なんで相談する前から内容が分かってんだよ。 この女、俺の頭の中分かんの? 「実は、桐乃からも同じ相談を受けたからです」 「そっか、そうだよな………」 やっぱ、俺よりあやせの方が……… 「はっきり言って、今回の件で、わたしはお兄さんの事、もの凄く見損ないました」 「は、はっきりだな」 「ですから、『はっきり言う』と言いました」 この女容赦ねぇよ……… 「桐乃はお兄さん突然がキレた理由が分からなかったみたいです。 でも、わたしは、桐乃の話を聞いて、理由が良く分かりました」 「そ、そうなのか………教えてくれよ。俺も、正直わからねーんだ。 なんで、あんなにキレちまったのか……… 本当は、もっと桐乃と仲良くなりてーのによ………」 「はぁ。お兄さんはほんとバカですね♪」 ひ、ひでぇ そして一方で、俺の目はあやせの口がその後も細かく動き、 何事か呟いたのを捉えていた。 こいつ、またバカとか呟いてね? 俺ってそこまでバカか……… 「お兄さん」 急にトーンが下がり、冷気を漂わせたあやせの声に、 俺は蛇に睨まれた蛙のように硬直してしまう。 「はっ、はいっ」 「お兄さんが、キレた理由。それは………」 「そ、それは………?」 「嫉妬………です。」 嫉妬………? 「いや、ちょっと待て、嫉妬ったって、桐乃の周りに男の影なんてねーだろ? そりゃ、御鏡の事気にしたときは、ちょっとそういう気持ちも有ったかもしれねーが、 その時はキレなかったし、他は関係ねーだろ?」 「はっきり言って、わたしが見損なうのも当然で、 お兄さんは桐乃に近づく男だけじゃなくって、女にも、 挙句の果てに、エロゲーキャラにすら嫉妬しています。」 ははは、何を馬鹿な。 エロゲーキャラなんてただの紙の上の絵みてーなもんだろ? それに、女の子同士仲が良いのは当然じゃねーか。 「お兄さんは認めたくないかもしれませんけど、 お兄さんの桐乃への独占欲は、もう、おかしいとしか言いようが無いレベルです」 「ま、待てよ、俺がいつ」 「だから、桐乃がお兄さんから少しでも引き離すようなものに対して、 それこそ、エロゲーキャラや他の女の子にすら、嫉妬してるんです」 なんだよ、そりゃ……… 俺は、二次元と三次元の区別もつかんほど、イカレてるってか? いくらなんでも、そんなわけねーだろ!? 「ためしに想像してみてください。わたしが桐乃と仲良くしてる姿を!」 「いきなりそんな事言われてもよ」 「じゃあ、桐乃がりんこちゃんにキスしている―――」 「桐乃はそんなことしねぇっ!!!」 「きゃっ」 あ………あれ………? 「お、お兄さん。怖いですよ………」 「ああ………すまん………」 りんこってただのエロゲーのキャラだろ? キスなんてできるわけねーし、やろうとしたって、せいぜいモニターに口つけるだけだろ? ………なのに、なんでこんなに気持ち悪りぃんだよ! 「だから、言ったじゃないですか。お兄さんは、本気で嫉妬しちゃってるんですよ」 「………………………ああ、そう………みたいだ………」 ぞっとした。 自分が、まるで今までとは違う、おかしな人間になったような気分だった。 だってそうだろ? たかが絵に桐乃を奪われないか嫉妬するなんて、狂ってるじゃねーかっ!!! 「お兄さん。本当は、わたしこんなこと、 絶対に絶対に絶対に、言いたくなかったんです」 分かるぜ、さすがに自分の親友の兄貴に、狂ってます、なんて言いたくねーよな……… 「お兄さんはおかしくなんかないです。普通です」 ………は? んなわけねーだろ!? たかが絵に嫉妬するなんてありえねーだろ!? 「もちろん、普通の状態の人がそんな事になったらおかしいと思いますけど、 ある特別な状態の人なら、それが普通だと思うんです」 「なんだよ、その特別な状態ってのは………」 「それは………人を愛しすぎ、恋焦がれている状態………です」 「な、なんだよ、そりゃ」 「分からないですか!?じゃあ、もっとはっきり言いますね! お兄さんは、桐乃の事を愛しすぎて、恋焦がれているから、 桐乃に近づくもの全てに嫉妬してもおかしくない、普通の事だって言ってるんですっ!」 あやせは両の目から涙を溢して、それでも気丈に俺を見据えていた。 「わたしも………わたしだって、お兄さんの事大好きだったんですよっ! でも………そんな姿のお兄さんを見たら、桐乃との事、 イヤでも応援しないといけないじゃないですかぁ………うっ…うぅっ………」 そうか。 俺の桐乃と一緒に居たいと思う感情、桐乃に近づくもの全てに嫉妬する感情……… それらは全て、桐乃が欲しい、桐乃を俺だけのものにしたいと思う気持ちから来ていたのか……… やっぱり俺は、どこまでもダメな奴だ。 妹を傷つけ、初めての彼女も傷つけ、そして今また妹の親友をも傷つけ……… それで、やっと………そこまでしてもらって、やっと……… 本当の気持ちに気が付くことができるなんて……… 「あやせ、すまん、俺は」 「謝らなくていいです。 わたしは………わたしが勝手にお兄さんの事、好きになっただけですから」 黒猫にも、あやせにも、そして、桐乃にも。 自分の想いを押さえ込んでもらって、今の俺は存在する事を許されてる。 そんなのではいけない。それは、この前の一件で身に染みたはずだ。 「………わかった。今から、桐乃の所に行ってくる。そして」 「もうっ、お兄さんっ!気が早すぎですよ♪」 「な、なにっ!?」 見れば、あやせは………いや、あやせたんは、涙をこぼしながらも、 あの天使の笑み………いや小悪魔の笑みを浮かべている。 そして、今、俺とあやせは駅前のジュンヌへとやってきている。 『お兄さんへの最後の相談です』 俺とジュンヌへ行く事について、あやせはそういう表現で切り出した。 そう、自分の想いを断ち切るため………たぶん、そういうことなんだろう。 「ところでよ、お願いを聞いてしまった俺が言うのもなんだが、 この状況を桐乃に見られたら、話が余計こじれねーか?」 「大丈夫ですよ。加奈子ちゃんを掘り出して、 桐乃となが~くお話しするように言いつけましたから」 ………掘り出して??? おい、その加奈子、本当に生きてるんだろうな? 「それはともかく、なんでここなんだよ………?」 「お兄さんはほんとうに鈍感すぎますね♪」 「………悪かったな」 はち切れんばかりの笑顔のあやせたんに、俺の心は打ち砕かれそうだ。 おまえも苦しいんだろ? 俺が嫉妬してるって分かるくらい、いろんなこと抱え込んでいたんだろ? 「お兄さん。わたし悔しいですけど、桐乃とお兄さんが幸せならいいなって、 そう思えるくらいには成長したんですよ?」 「そ、そうなのか」 やっぱ、俺の考えって読まれやすすぎだよな? 「本当は、お兄さんが黒猫さんと付き合うって聞いたとき、わたしの初恋は終わったんです」 「は、初恋だったのかよ!」 「それから、お姉さんに話を聞いてもらって、慰めたりもされて………」 そうか………麻奈実にも感謝しないといけないよな。 「そしたら、お兄さんに久しぶりに会って、ちょっと思い出しちゃっただけです」 「そうか………」 俺の回りの女性は皆、強い。 俺では全く釣り合わないほどに、皆、やさしい。 「話を戻すが、なんでここなんだ?」 「お兄さん。桐乃との最後の会話、まさか覚えてないなんて事はないですよね?」 ま、待て、その光彩の消えた目で見ないで! 今思い出すから! 「桐乃に、プレゼントをする予定だったな………」 「そうですよっ!仲直りのきっかけと………後は、分かってますよね?」 「ああ、もちろんだ」 とはいえ、何を渡すか………だが……… 指輪?いやいや、まだ気が早過ぎるだろっ!? ネックレス?うーん……… ピアス?まあ、妥当って言えば妥当かもしれないけど、 俺の気持ちを伝えるには弱いか? 指輪………………………? 「なあ、そういう時って、何渡したら良いと思う?」 「………やっぱりついて来てよかった………」 「す、すまん………」 だって、俺、本気で女の子へのプレゼントとか考えた事ほとんど無いもん! ………いいじゃねーかよ………そんな蔑んだ目でみなくたってよ……… 「でも、わたしはアドバイスはしますけど、ちゃんとお兄さんが選んで下さいね」 「あ、ああ」 まあ、当然だよな。 俺が桐乃に渡すんだ。 俺自身が選んだものじゃなきゃ意味ねーよな……… 「それで、お兄さんはどんなものを考えてみたんですか?」 「俺の………今の、本当の気持ちを伝えるには、やっぱり指輪が一番かなって思った」 「へえ………」 あやせは意外そうな顔をして、俺の顔を見つめている。 そんなに意外だったか? 「へたれなお兄さんにしては良い選択じゃないですか」 「変態なお兄さんからへたれなお兄さんに格下げっすか」 「当然です!桐乃のこと、こんなに苦しめてるんですから!」 まあ、ここまでの経緯をみても、俺の事をデキる奴! と思った奴は一人としていねーだろうことだけは想像に難くない。 「それで、どんな指輪が良いと思いました?」 「純金、とか?」 「………お兄さん。買えますか?」 「ごめんなさい。たぶん買えません………」 「もうちょっと真面目に考えて下さいね」 「はい………」 とは言ってもよ、俺、指輪の種類とか知らねーんだよ……… 「仕方ないですね。お兄さんの財布の中身はっと………これなら……… お兄さん。こっちに来てください」 俺は言われるままに、あやせたんに付いていく。 「ここです」 「ここは?」 「シルバーアクセのお店です。お兄さんの財布の中身ではこれが限度ですから」 「な、なんつーか………色々あるのな………」 店内に所狭しと並んだアクセサリーには、材質・デザイン・色、 様々な違いが有り、一つ一つ目移りしてしまう。 「素材が銀なのでそんなには高くないですし、金のメッキがちょっとだけ入ってるものや、 小さいダイヤモンドが入ってるのもありますし、色々ありますよね」 「そ、そうだな………」 いや、だが、桐乃がいつもつけているピアスや髪留めを見るに、 ゴテゴテと装飾の入ったもんは、あんまり好きじゃねーのかもしれないな。 それに………おっ? 「あやせ、コレって何だ?色違いのセットか?」 「ああ、それはペアリングです。愛しあう二人が一つずつ着けるんですよ」 「そ、そうか………」 ペアリングか……… 一つの指輪を桐乃に送るのも確かに良い方法だと思ったけど、 俺の本当の望みは、俺が桐乃を好きなだけじゃなく、 俺も桐乃に愛されたいって事だからな……… こんなにも俺が桐乃の周りに嫉妬してしまうのって、 結局の所、俺は、本当に桐乃に愛されているのか、 本当にずっと桐乃の一番で居られるのか、心配で心配でたまらない。 そういった感情から来てしまっているんだと思う。 だから……… 桐乃と結ばれれば、もう、周りに嫉妬する必要なんてないんだ……… 桐乃と結ばれたいんだ。 目の前には、ちょうど良さそうなデザインのリングがある。 シンプルで、それでいて堅実で。 「あやせ、コレ、どう思う?」 「お兄さんにしては上出来じゃないですか? なんかこれだと、わたしが来た意味はほとんど無かったみたいですね」 「いや、おまえが居てくれてほんとに助かってる。 正直、今まで探す事に夢中で気が付かなかったけどよ、 ここ、すっげー入りにくかったと思うわ」 だって、ちょう女の子向けって感じの店構えなんだよ! ま、何にしても………だ。 「すいません、店員さん、これ下さい」 結局の所、ここにあやせたんが居てくれて、本当に助かった。 なにしろ、俺ときたら、『リングサイズ』だの、『刻印』だの、 聞いた事も無い言葉に翻弄されて、結局あやせたんが殆どの事をしてくれたってわけさ! マジ、泣きたい……………………… それにしたって、あやせたんが、桐乃のリングサイズまで知っているとは……… 本人の弁によれば『仕事ではめる時もあるから』らしいが、どこまで本当なのやら。 俺?もちろんその場で測ってもらったさ。 幸い、在庫のある商品で、その場で刻印も出来、 20分もしないうちに指輪を手に入れることができたわけだ。 そして、今、俺たちは何故か俺の部屋に居る。 すぐにでも桐乃の部屋に向かおうとする俺を制して、何故か俺の部屋へ、 それも静かにそっと入ったわけだ。 部屋に入った直後、あやせは壁に耳を張り付け、携帯をいじくっていたようだが……… 「それじゃ、お兄さん。いつものように、桐乃の部屋の盗聴をして下さいね♪」 桐乃に聞こえないよう、小声で囁く悪魔(あやせ)だが、 おまえ、ぜってー分かって言ってるだろ……… 俺はそんなことはしてないって。 まあ良い。とにかく桐乃の部屋の会話を聞いて欲しいってことだからな。 俺は桐乃との壁に耳を押し付け、耳を済ませる。 壁越しに、加奈子と桐乃の会話が聞こえてくる。 (それでさ~、前にも言ったと思うけどぉ~、加奈子の糞マネさぁ~~~) (あ、あに………え、えと、マネージャーさんね?) ん?あいつ、俺が加奈子のマネージャーしてる事どこから……… いや、考えるまでもなく、この悪魔が教えたんだろうな。 (ほんっとひでェセクハラ野郎でさぁ、加奈子のコトぉ~ ぜって~イヤらしい目で見てるしぃ~~~) (………あっそ) い、一発で機嫌最悪かよ!? こいつもどんだけ嫉妬深いんだよっ! 「………つか、あやせたん?」 「わたしは、加奈子に、お兄さんの日頃の様子を話すように指示しただけですよ?」 ………そうかよ。俺はあのクソガキにもセクハラ野郎と思われてたわけだ……… (でも、意外とやさしいやつでさ~。 ブリジットのヤツも結構懐いてるしさ~、意外と子供受けいいんだぜェ?) (………………………) 正直、声が聞こえなくても分かる。 隣の部屋の低気圧は、既にハリケーンになる直前だってな。 (そうだ。最近、加奈子の事務所ぉ、あのクソガキが入ってきたじゃん?) (えっと、こども専務のCMの祐クンだっけ?) ああ、そんなこともあったな。 あんクソガキ、マジブチ殺したくなるレベルだったけどな! いや、ちゃんと仕事になるよう、なだめすかしたり色々大変だったんだぜ? まぁでも、ガキの話だしな、さすがに桐乃も落ち着くだろ。 (あの糞マネェ、ガキ相手に必死になっちゃてよぉ、マジ笑えたしぃ~) (そ、そうなんだ) (でも、意外と頼られててよぉ。あいつも新人みてェなモンなのによぉ? 先輩に対する態度とかぁ、シャカイジョーシキ?だとかぁ、 泣かせないように~って、おどおどしながら教えてやがんの!) (なんでっ!!!) 突然桐乃が激高した。 (なんでっ!いつもあたし以外の人ばっか!!!) (き、きりのぉ?) ああ、そうか………こいつ、あの時も……… 俺はたまらず駆け出していた。 あやせ。教えてくれて、ありがとうな。 「桐乃っ!」 扉を大きく開ける。 桐乃は、友達の前だというのに泣きはらしてしまっていた。 分かってる。 加奈子が何かをいった事が原因なわけじゃなくて、 最近………いや、これまでの俺の態度全てが原因だという事は。 「加奈子。お兄さんと桐乃は大事なお話があるから、こっちに、ね」 「お、おぅ?」 部屋の中には、俺たち兄妹だけが取り残されている。 「桐乃」 「何よ………」 「この前はごめん。俺、あやせやエロゲーの女の子に嫉妬してたんだ」 「な、何言ってんの、あ、あんた?」 まあ、ワケわからんよな? 俺だってあやせに指摘されるまで分からなかったわけだしな。 「俺、おまえが、あやせやエロゲキャラに入れ込んでるのを見て、 おまえを取られるみたいに感じてしまったんだ」 「………」 「それで、本気で嫌な気持ちになって、それで………」 「そっか、そうだったんだ」 桐乃の顔はまだ歪んでしまっているが、それは先程のものとは違う。 「あたしも………あたし自身おかしいと思うけど、たとえ男の人でも、 京介がどんどんその人に近づいていったり、一生懸命な所を見たら、 あたしが抑えられなくなったの………」 俺たち、やっぱり兄妹だから、凄く似てるんだな。 「今回の事、お互い様って事に、してくれるか?」 「うん………あんたも、あたしも、お互いに好き過ぎるからだって分かったから。いいよ」 「それじゃあ………これは『お詫び』じゃなくて、 おまえへの『プレゼント』ってことになるな」 俺は持っていた小さな箱を、桐乃に手渡す。 感情の高ぶっていた桐乃は、今になって、俺が箱を持っていたことに気が付いたようで、 目をぱちくりとさせている。 「ま、まあ、俺からの、本当の気持ちだって思ってくれ」 「う、うん………」 桐乃はおずおずと手を伸ばして受け取り、上目遣いに聞いてくる。 「ねえ、開けても良い?」 「ああ。今開けてくれ」 桐乃は包装を丁寧に剥がし、中に入っている上品な箱の蓋を開けた。 「ね、ねえ!こ、これって………!」 俺は決心してたのさ。 『俺が大切にしている女の子』に、俺の方から告白するってな。 「結婚しよう。桐乃」 End. -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/799.html
814 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 21 12 00.90 ID LpgZWlfV0 [3/3] 京介「なぁ、胸触っちゃダメか?」 桐乃「キモッ! ダメに決まってんでしょ! 何考えてんの!?」 京介「…………」 桐乃「ちょ、そんな目で見んなっ。ほんとにダメだって……」 京介「…………」 桐乃「だ、だから……」 京介「…………」 桐乃「う、うぅ……その目やめてよ……」 京介「…………」 桐乃「ああああもう! 分かった! 分かったから!」 京介「よっしゃあ! それじゃあ――」 桐乃「ふ、触れるだけだかんね! 露骨に揉みしだくとかは駄目だから!」 という事だろうか 836 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22 06 08.28 ID rvLK9GU30 814 次は 桐乃「あ・・・あんたのも触らせなさいよ」 ですね。 878 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 23 08 38.62 ID sc9g4Pi90 836 桐乃「昨日わたしの胸を触らせたんだから、 あ・・・あんたのも触らせなさいよ」 京介「んなっ! ダメに決まってんだろ!」 桐乃「…………スチャ」 京介「ちょ、メガネ掛けて上目遣いすんな!」 桐乃「…………」 京介「 だ、だから……」 桐乃「…………」 京介「う、うぅ……その顔はヤバいって……」 桐乃「…………オネガイ、オニィチャン」 京介「ああああもう! 分かった! 分かったから!」 桐乃「やったぁ! それじゃあ――」 京介「ふ、触れるだけだからな! 無闇にしごくとかなしだからな!」 反対にしただけでもイケルもんだな 881 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 23 11 15.91 ID ygRRIJSzP [11/11] 878 どこを触るか言ってないのにしごくとか… 884 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 23 14 43.03 ID i+d5IyIVO [11/12] 881 え?二人とも言ってるのは京介の筋肉のことですよ? 厳しく扱いてもっと筋肉つけさせるとかそういう… てゆか、 878自体ギリギリアウト感がw -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/144.html
428 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/01/08(土) 03 42 06 ID sK29zHYO0 桐乃が少しだけ膨らんだお腹をさすっている。 まるで、まだ見ぬ子を慈しむ母親のような顔で。 そのままこちらに流し目を送り、からかうような、それでいて優しげな声音で囁く。 「ね、名前なににしよっか?」 俺はごくりと唾を飲み込む。 「いや、お前、言ってる意味が……」 「あたしたちの子なんだから……ちゃんと話し合って決めたいじゃん?」 恥じらうように目を伏せる桐乃。 「二人の愛の結晶だもん。あたし頑張って元気な赤ちゃん産むから――」 「桐乃……」 俺はそんな桐乃に近付き、そのお腹へ手をやり―― 桐乃がお腹に仕込んでいたクッションを引っ張り出した。 「あっ! ちょっと何すんのよ!」 「アホか! 冗談にしてもタチ悪いぞ!」 クッションを取り出した桐乃のお腹はキュッと引き締まっている。 当然妊娠なんぞしているわけもない。 「ふん、なによ心当たりあるくせに」 「あ、あのな。お前とその……ヤったのは、つい先月だろうが! 一ヶ月でそんなお腹にならねーよ!」 「でも出来てるかもしんないでしょ?」 「お前ちゃんと生理来たって言ってたろ!」 ったく。ありえないと分かっていても、一瞬ドキッとしちまったじゃねーかよ。 「とにかく、こういう冗談はだな……ん? どうした?」 見ると桐乃は目をそらしている。心なしか顔が引きつっているようにも見える。 一体なんだ? そう思った矢先―― 「――京介、桐乃。お前たちに話がある」 後ろから、出掛けていたはずの親父の巌のような声が響いた。 ……明日も生きられますように。 End -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1458.html
651 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/13(金) 18 38 00.09 ID A7DLr97w0 桐乃「あーのど渇いた」ガチャ 京介「ちょっ、桐乃! ノックしろとあれほど!」アタフタ 桐乃「なに慌てちゃってんのw 平気だって。 あんたがエロゲしててもあたしは気にしないし」 京介「してねえ! ってか、なんで一々俺の部屋に麦茶のみに来るんだよ。 一階のでいいだろうが」 桐乃「だってこっちの方が近いし」パカ トクトク ゴクン 京介「はぁ…… 元々おまえが使いたかったから買ったんじゃないだろうな……」 桐乃「それにしても、大分にぎやかになったよね、この冷蔵庫」 京介「まあな。 でも許しが出たようなもんだし、問題ないだろ」 佳乃「ねえ大介さん、ちょっといいかしら」 大介「なんだ、佳乃」 佳乃「京介と桐乃のこと疑っていないって言ったけど、本当に平気かしら……」 大介「何かあったのか?」 佳乃「京介、桐乃にもらった冷蔵庫を部屋に置いてるでしょ? あの冷蔵庫なんだけど…… あたしが見るたびに貼られてるプリクラの数が増えていってるのよ」 大介「」 佳乃「まさか、ラブラブツーショットプリクラなら問題ないのが分かって撮り捲くってるのかしら」 大介「……考えすぎだろう」 ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/919.html
101 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/08(金) 01 23 37.57 ID Voo7nYqj0 [3/3] 【SS】そして、二つの星にお願い事を・・・ この時期はあの頃の事を思い出す。 天の川越しにそっぽを向いていたあの頃を。 あたしは例年のように桐の箱を空け中身を確かめる。 多くの飾りが新調されているが、あの頃の飾りもまだいくつか残っている。 黒猫がくれたメルルの折り紙も、あやせと作った星の飾りも、古びてはいるがまだまだ現役だ。 続いて、短冊の箱を取り出す。 いつもの様に一枚一枚当時のことを思い出しながらめくっていく。 『おにいちゃんのおよめさんになれますように きりの』 『おにいちゃんとけっこんできますように きりの』 ずっと昔、京介と一緒になれることを疑ったことがなかったころ。 『テストで100点が取れますように 桐乃』 『お兄ちゃんと仲直りできますように 桐乃』 『もっとキレイになりたい! 桐乃』 『お兄ちゃんと遊べますように 桐乃』 『読者モデルで一番になれますように 桐乃』 『あいつと少しくらい話せますように 桐乃』 京介とずっと口をきかなかったころ。 『好きなことを目一杯楽しめますように! 桐乃』 『あいつに少しでも見て欲しい 桐乃』 『陸上で良い記録が出せますように 桐乃』 『兄貴と一緒に仲良くお出かけできるようになりますように 桐乃』 京介に何度も助けてもらって、少しずつ仲良くなっていったころ。 そして 『妹空がアニメ化しますように 桐乃』 『京介がどこにも行きませんように 桐乃』 お互いを一番大切にし始めたころ。 そして続いていく、年に一度の『お願い事』。 「ふふふ」 何度見ても笑みがこぼれてしまう。 あたしは短冊をまとめると、一度だけギュッと抱きしめる。 今年は織姫と彦星にどんなお願い事をしようか。 今年は京介にどんなお願い事をしようか。 たとえば 『元気な赤ちゃんが埋めますように 桐乃』 と書いたら、あいつはどんな顔であたしの願いを叶えてくれるだろうか。 「桐乃ー?飾りはまだかー?」 中庭から京介の声が聞こえる。 「ちょっと待ってー」 あたしは返事をする。 早く京介の手伝いに行かないと。 お願い事は、その後に考えよう。 でもその前に一つだけ。 毎年続けている『三枚目の短冊』を書かなくちゃ。 この一年のありがとうを込めて。 これからずっとのお願い事を込めて。 天の川を飛び越えたあたしたちから、 天の川が隔たるあの人たちへ― 『織姫と彦星がずっとずっと一緒にいられますように 京介 桐乃』 今年の七夕も、満天の星が輝いている。 -Happy END- -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1866.html
529 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/25(火) 18 19 23.84 ID TuDNhGrFO ドラゴンファンタジーオンラインプレイ中 桐乃「やばっ、体力なくなってきた。ヒールよろしく」 京介「……ヒールって回復呪文のことか?俺なにも覚えてないぞ」 桐乃「そんなことだろうと思ってリスト書いてあげたから。はい」 京介「俺は!妹が!桐乃が!大っ好きだぁ――――――――っ!って!!……こんな呪文あんのか?」 桐乃「ないよ」 京介「じぁあなに言わせてんだよ!」 桐乃「大丈夫。あたしが回復するから」 京介「……そか」 桐乃「ほら、どんどん読んで」 京介「俺はロリコンじゃねえっ!シスコンだぁぁ―――ッ!勝てぇぇぇえぇッ!桐乃ぉぉおぉぉぉォォォォォッ!」 中略 京介「俺と、結婚してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」 桐乃「……………………」 京介「……………………どうだ?元気でたか?」 桐乃「……うん。でた」 京介「……そか」 黒猫「あなたたち、そういうのはオフラインでやってくれないかしら」 ~終~
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1597.html
908 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2012/11/19(月) 13 53 10.30 ID T1MA6z3f0 895 原作京介&義妹きりりん 京介(い、いいいきなり抱き付いてくるなんて一体全体これはどうなってんだ桐乃!?) 桐乃「んー」 京介「…ん、んー??」 桐乃「んーっ」 京介「???」アセアセ 桐乃「もー。意地悪しないでってば」 京介「な、なんの話?」 桐乃「だからあ、…ちゅーしてってば」 京介「!!?」 桐乃「?なんか今日のあんたおかしくない?」 京介(お前がな!?) 桐乃「んー、いつもみたいにちゅーして頭ナデナデしてくれなきゃヤ」 京介(いつもそんなことしてたっけ俺?な、なにがどうなって!??) 桐乃「あんたがしてくれないならあたしがしちゃうよ?」グイッ 京介「へ?ん!んんー!!?」チュウゥ!! 義妹編京介&原作きりりん 桐乃「にゃ、にゃあ!??いいきなり妹に抱き付くなんて、なななんのつもり???」 京介「何って彼女に甘えてるだけだぞ?」 桐乃「彼女!?へ、ふぇ?あたし…が??」 京介「そうだろ?」 桐乃「な、なに言ってんのか…あの、その…?そんな見ないでっ…ちょっ?顔近いってば…あんた何する、気……??」 京介「お前のダイスキなことだよ」 桐乃「ねえ…待ってってば…そんな、あたしまだ心の準備がっ」 京介「いつもしてるだろ?」 桐乃(いつも…って?どーゆーこと…?ゆ、夢の中の京介が現実に現れちゃった…???もう何がなんだか) 京介「桐乃…」 桐乃「京介…?」 桐乃(そっか…やっぱりそうなんだ。じゃあもういいよね?あたしの思い通りにしたって…) 桐乃「んっ」チュウゥゥ 京介「…っぷは。桐乃、今日はいつもより激しいな…?って、桐乃!?ちょっ、ま、ちょっと待って!?んん!?ンんんん!!??…きりっ こうですか? ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1470.html
【SS】兄貴不在!?きりりんの家出旅!? オリジナルファイルへのリンク 桐乃「はぁ~こんなとこまで来て、なにやってんだろ。あたし・・・」 桐乃「勢いで来ちゃったケド・・・ハァ・・・」 ―――――今朝 大介「桐乃、ちょっとそこへ座りなさい。」 桐乃「ん?お父さん?おはよ~なに~?・・・」ネムネム パサッ 大介「なんだ?このポスターは!」ドンッ 桐乃「何って・・・夏にイベントがあるんだけど、そのイベントにあたしが広告モデルとしてオファーされたの。 その時に使われる試作のポスターだけど?」 大介「そういう事を聞いているのではない!この格好はなんだと言っているのだ!?」 桐乃「え・・・だって、夏だし・・・」 大介「そのイベントとやらが近づくと、町中にそのポスターが貼られるんだろう?不埒な格好をした桐乃が!」 桐乃「不埒って・・・ただの水着じゃん!お父さん、過剰になりすぎ!それにこれは・・・っ!」 大介「もう!知らん!・・・・・こんな格好をした桐乃が、町中に晒されるのか・・・!?」ブツブツ 桐乃「お父さん!!ちゃんとポスター見てよ!!」ダッ ・・・バタン――――― 桐乃「はぁ・・・どーしよ・・・ジッとしててもどうにもなんないし、ちょっと歩こっ・・・」 桐乃「・・・京介・・・あのバカ何してんだろ・・・」 桐乃「・・・海か・・・・・」 ((京介「桐乃ぉ~~待てよぅ~~あはは~~」)) ((桐乃「京介ぇ~~つかまえてみなさいよ~~うふふ~~」)) 桐乃「・・・はっ!!キモッ!あたしキモッ!なんて想像してんのよっ!!」ブンブン 桐乃「お、落ち着け・・・あ、あたし・・・・・ん?わぁ~キレイな貝殻!!・・そうだっ!」 桐乃「・・・よし!出来たぁ!」フゥー 桐乃「うはw意外と上手くできたw記念に写メ撮っておこうっと♪」ピロン 桐乃「そうだ!あいつらにも見せてあげよっとwえーと、メールメールっと」ピッピッ 桐乃「うーんと『海岸なうwキレイな貝殻で貝殻文字作ったwヽ(`Д´)ノ』送信っと。」ピッ 桐乃「それにしてもキレイな砂浜!・・・砂浜と言えば・・・やっぱアレかなw」 桐乃「や、やっちゃったwか、書いちゃったwあたしのキャラじゃないってのw!」 桐乃「///らしくない!うん!消そう!うん!」アセアセ ???「何を書いているのでゲソ?ん~?ア、アニ・・?」 桐乃「え!?ちょ、ちょっと!!見んなって・・・あれ?ゲソ?」 桐乃「あ、あれ!!イ、イカちゃんじゃない!?え??本物!?本物なのーーーっ!?」ハァハァ イカの人「お主、わたしを知っているのでゲソか?」 桐乃「もちろん!ねぇ~イカちゃん!あたしの妹になってよっ!!ねぇ~お願いぃ~」ハァハァ イカの人「・・・・・」(うっ、なんかこの感じ・・・まるで誰かさんと一緒じゃなイカ・・・) イカの人「ところで、お主はこんなところで何をしているのでゲソ?」 桐乃「かくかくしかじか。」 イカの人「ふーむ。日頃から水着を着ているわたしは、一体どうなってしまうのでゲソ・・・」 桐乃「イカちゃんは別に怒られないってwwイカちゃんこそ、どうしてここにいるの?」 イカの人「かくかくしかじかでゲソ。」 桐乃「いたずらして怒られて、飛び出してきたんだwてか、イカちゃんってさぁ―――」 桐乃「―――随分と話し込んじゃったねw」 イカの人「・・・確かお主、桐乃という名前だったでゲソね?」 桐乃「うんwそうだけど、どうかした?」 イカの人「出会ったとき、何を書いていたのでゲソ?桐乃の名前と兄のことが書いてあったような気が・・・」 桐乃「え!?あ、あれ?べ、別に大したことじゃないっての!た、ただのおまじないっ!」 イカの人「おまじないでゲソか・・・いいじゃなイカ!!是非とも侵略祈願を・・・!」 桐乃「ええ!?詳しいことは、ほ、ほら、イカちゃんのお家のお姉さんに聞いてみたら?ねっ?」 イカの人「うーむ・・・じゃあ、そうしてみるでゲソ!」 桐乃「そんなことより、ねぇ~イカちゃんさぁ~ほんとに家に来ない??今からでもいいよ!うっさい兄貴がいるけどw」 イカの人「わたしには帰るべき所があるでゲソ。だから無理でゲソ!ただし!友としてなら後日、遊びに行ってもいいでゲソ。」 桐乃「え!?マジでマジでw!?超うれしいwww絶対だかんね!」 イカの人「じゃあ、そろそろおいとまするでゲソ。」 桐乃「ええー!もっと話、したかったなー」 イカの人「あんまり皆を心配させるわけにはいかないでゲソ!桐乃にも待っている家族がいるんじゃなイカ?」 桐乃「そりゃ・・・そうだけど・・・」 ???「おーーーーーい!」 イカの人「お?ひょっとして・・・桐乃の兄が迎えに来たんじゃなイカ?すごいじゃなイカ!さっそく、おまじないの効果が表れたでゲソ!」 桐乃「イ、イカちゃん、おまじないの事はもういいってw!兄貴?ないないwないってwだって、誰にも居場所言ってないし~」 イカの人「でも、こっちに向かって来てるでゲソよ?それじゃ、わたしはそろそろ行くでゲソ!暗くなる前に早く帰るでゲソよ~」 桐乃「あっ!?もう!?絶対に遊びに来てね~イカちゃ~ん!!またね~」 桐乃「・・・行っちゃった・・・可愛かったな~w」ムフフ ???「なーに、気味悪い顔して笑ってんだw??」 桐乃「はぁ!?だ、誰がっ!!・・・って、あ、兄貴っ!?な、なんで??」 京介「よう!誰かと一緒だったのか?」 桐乃「そうそう!!あのイカちゃんに会った!!本物のっ!!」 京介「は、はぁ・・・イ、イカと?よくわからんが・・・よ、良かったな。」 桐乃「でしょーw今度、家に遊びに来るんだって!すんごい楽しみw」 京介「は、はぁ・・・イ、イカが?家に?遊びに来る!?・・・た、楽しみだな。」 桐乃「そうそう!あんたさ、なんであたしの居場所が分かったの?誰にも言ってないんだけど!」 京介「おまえ、黒猫と沙織に変なメールしただろw?」 桐乃「べ、別に、変じゃないし・・・で?」 京介「そのメールに位置情報が添付されていたらしい。それで分かったというわけだ。」 桐乃「あっ!そうか!」 京介「どういうことだ??」 桐乃「あのね・・・最近あやせとメールする時にさ、やたらと今どこ?って聞かれるから『今ココ』って位置情報も一緒に送ってるんだw それで設定もずっとそのままにしてあるからさ、あいつらにも位置情報が送られたってわけ。」 京介(あ、あやせ・・・) 桐乃「で?あんた、何しに来たのよ?」 京介「何って、迎えに来たに決まってるだろうが!家に帰ったらよ、珍しく親父がおふくろに怒られていたから、 何事かと思ったら・・・このポスターが原因だったんだな・・・」ペラッ 桐乃「何ぃ~?あんたもなんか文句あんの!?」 京介「い、いや、キレイに撮れてるしスタイルも良いと思うぜ。さすがだ。それによこれ、サンプルだろ?」 桐乃「バ、バカ!へ、変な目で見ないでくれるっ!?・・・あたしもさ、ちゃんと言ったんだけど・・・」 京介「まぁ、親父のことだから・・桐乃の格好だけに目がいってしまって、ちゃんと見てなかったんだろw 親父も詫びたいって言ってたぞw早とちりだったってなww」 桐乃「・・・まぁ、勝手に飛び出したあたしも悪いし・・・」 京介「それは、家に帰って親父に言えよ、なっ!・・・ちょっと歩こうぜ。」 桐乃「あ、うん。そだね・・・」 京介「そうそう!ここに来る途中、ちょっと調べたんだけどこの海岸ってウミガメが産卵にくるらしいぞ。 近くに国立大学もあって、研究もされてるみたいだぜ。」 桐乃「へぇ~確かにここって、ずーっと向こうまで海岸が続いてるし砂もキレイだし、良い場所なのかな?」 京介「そうかもな~うおっ!なんだ!このデカい植物は!俺と同じくらいの背丈はあるぞ!?」 桐乃「ここは、あたしにまかせてっ!」パシャ 京介「ん?写真撮って、どうすんだよ?」 桐乃「わからない花とか植物を調べてくれるアプリがあんのっ!」 京介「おお!それはすごいなー俺もスマホ買おうかな・・・」 桐乃「お!わかったw『アツバキミガヨラン』だって。北アメリカ原産の常緑性低木で、剣のような形をした葉っぱが特徴だって。」 京介「ほんとだ!葉っぱが剣みたいだw痛っ!いってー!ほんとにすんげー尖ってるじゃねえか!」チクッ 桐乃「ちょっと、バカ兄貴!何やってんの!?ほらっ、さっさと手出して!絆創膏貼ってあげるからっ!」ガサゴソ 京介「あ、ああ。悪いな・・・サ、サンキュー」アセアセ 桐乃「はいっ!おしまいっ!・・・ったく山登ったときは、知らないものには勝手に触るなとか偉そうなこと言ってたくせにっ!」フンッ 京介「うっ・・・す、すまん・・・」(´・ω・`) 桐乃「わ、わかればいいのっ!!・・・・・さっきから気になってんだけど、海の向こうに見えるあれって島?」 京介「ああ、あれか~あれは位置的に・・・知多半島だなー」 桐乃「まじっ!?あれが噂の・・・っ!!」 京介「ん?知多半島になんかあんのかー?」 桐乃「今ね、知多半島には『知多娘。』っていう知多半島をPRするキャラクターが市や町にたくさんいるのっ! みんなとっっってもかわいいんだぁ~~YouTubeに観光PR動画もあるしw!見る?見る?」ムッハー 京介「・・・い、いや、今はいいっス・・・」 桐乃「そう?あたしもさ、たま~に千葉をPRしたりする仕事あるじゃん?地元をPRするもの同士、負けられないっしょ!」 京介「そういえば、そうだなー桐乃も千葉モノレールや自動車ディーラーのマツダで仕事してたもんなw」 桐乃「そうそうw・・・機会があれば、いつか一緒に仕事してみたいな~」 京介「・・・さてと、無事に桐乃も見つかった事だしそろそろ帰ろうぜー」 桐乃「うん。ところでさ、そのポスター・・・あげよっかw?もう衣装は決まってるみたいだし・・・」 京介「・・・い、いるかよっ!てか、どんな衣装になりそうなんだ?」 桐乃「ここは夏らしく、ベタに浴衣になりそうだってwだから、もうサンプルはシュレッダー行きだけどw??」 京介「・・・す、捨てるんならもらっといてやるよ!い、1枚印刷するのに、どれだけコストがかかってると思ってるんだ?それによ・・・」ブツブツ 桐乃「はいはいwwwわかったってばwww」 兄貴不在!?きりりんの家出旅!? 終 ロケ地:三重県津市 白塚海岸、町屋海岸 次回予告